特別にしあわせな気分の日は、バスタブにいいかおりのする入浴剤を入れるの。嗚呼、なんて、素敵な一日だったのかしら!思い出しただけであたしのハートは苦しく脈打つ。耳の奥のほうから、早くなったリズムが聞こえてくる。あなたと話して、あなたの笑顔をみて、あなたと目をあわせる。あたしの胸は張り裂けそう!

 あなたと会えない日々なんて、考えただけで涙が溢れてきそうだわ。あたしはラベンダーの甘いかおりでいっぱいなお湯に、肩まで浸かって、今日もあなたのことをおもう。嗚呼、会いたい、会いたい!神様ったら、なんて意地悪!オレンジ色に塗った爪を、あたしは噛んだ。くちのなかにマニキュアの味がひろがっておかしな気分になるけれど、とまらない、あたしったらどうかしてる。右手の爪が無くなって、端がささくれはげてしまったオレンジ色をぼんやりと見ながら、今度は左手の爪をくちびるに、あてた。会いたい、会いたい。きっと今鏡を見たら、あたし、酷い顔をしてるわ!頬が熱くてたまらないの。ばら色?それとも、りんご色。
 小指だけを残して、あたしは爪を噛むのをやめた。嗚呼、嗚呼!

胸 が 
 く て 、 苦 し い の !





ちょうたんぺんSS 自分にはない乙女を凝固(乙女のイメージが間違っている)